英語が読めるけど「意味」がわからない原因は?リーディングの勉強法を詳しく解説



英語学習のプロの意見 : 6

「英語の長文を読むとき、目で追うだけになってしまう」
「単語レベルではわかるけど文章全体の意味が掴めない」
「英文の意味が一回で理解できなくてイライラ……」
ある程度、英語の文法や単語を覚えたはずなのにすらすら英文が読めない、頭に入ってこない、という悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな方に向けて、英文の意味がわからない原因や、「意味がわかるようになる」ための勉強法について解説します。
この記事に登場する英語学習のプロ

Harunaコーチ
アメリカの大学で教育学部修士課程を修了。アメリカの保育園と小学校での勤務経験あり。現在は、日本で英会話講師と英語コーチをしている。英検®1級、TOEIC®990点取得。子育て中で、バイリンガル育児に奮闘中。

Akaコーチ
TOEIC®︎990点、英検︎®︎1級。英語講師として20年以上の実績を持ち、ビジネス英語から試験対策まで幅広い分野に及ぶ英語の指導経験あり。過去に海外留学、グローバル企業でも働いた経験を軸に、実践的な英語指導法を実践。

Shin
TOEIC®︎985、英検®︎1級、TOEFL®︎108。純日本人ながら、大人になってからの日本における自学自習で英語力を磨く。その後、大学受験予備校講師、英検®︎講師、TOEIC®︎講師、TOEFL®︎講師等、英語に関するあらゆる試験を指導する講師職に就く。

Naokoコーチ
大学卒業後、金融機関にて勤務。その後、子どもから社会人まであらゆる英語指導を経験。現在は英語コーチの他、通訳案内士として世界各国からの訪日外国人と接する。コーチングでは、ライティング・スピーキングの他、TOEIC®指導をメインとしており、自身も半年に一回の受験を続けている。

Motohiroコーチ
元口腔外科医で30歳に仕事を退職しイギリスに単身移住、ロンドンでミュージカル俳優に。3つのショーに出演後帰国し、歯科医師として勤務後、英語コーチに。IELTS™ speaking 8.5取得。

Monicoコーチ
中学校の義務教育で英語に出会い虜になる。その後高校生で語学研修でオーストラリアに滞在、全然英語が話せなくて絶望する。外国語大学に進学し、ひたすら英語と向き合い続け、8か月の語学留学の後、ようやく英語に自信がつく。大人向け英会話学校で現役講師を務める傍ら、英語学習者向けのコラムなどライターとしても活動中。
英語が読めるけれど文の意味がわからない理由とは?
「英語の文章を目で追えるのに、いざ意味を理解しようとすると難しい」という悩みには、以下の原因が考えられます。
- 文法がしっかり理解できていない
- 語彙力が不足している
- 日本語に訳そうとしてしまっている
- 必要な背景知識が足りない
これらの原因を一つ一つ解決していくことで、英語の文章をスムーズに理解できるようになっていきます。
文法がしっかり理解できていない
文法の知識は、リーディングにおける土台です。基本的な文法ルールを知らないと、簡単な文章であっても文章構造が理解できず「英文が読めるのに意味がわからない」という状況になってしまいます。
例えば、過去形と過去完了形の違いがわからないと、話の流れを正しく追うことができません。
文法の学習方法に悩んでいる方は、以下のアドバイスもぜひ参考にしてみてください。

Harunaコーチ
語彙力が不足している
英語の語彙力も、英文をすらすら読むために必要な知識です。
簡単な単語でできた英文だとしても、句動詞としての意味が実はわかっていなかったり、知っていると思っていても複数の意味がある単語だったりして、英文の意味が理解できない場合があります。
単語は単体で覚えるのではなく、文章の中でどういった意味で使われているのかを理解すると、語彙力が増えていきます。
語彙力の増やし方については、下記URLでプロのアドバイスが確認できますので、ぜひご参照ください。

Akaコーチ
日本語に訳そうとしてしまっている
英語の文章を読む際に、文を頭の中で日本語に翻訳しようとすると混乱してしまうことがあります。
英語の語順は日本語の語順と異なるので、日本語に訳そうとして読むと文章を何度も読むことになり、語順のまま英語を理解できなくなってしまいます。
英語を英語のまま理解できるようになれば、文章を戻りながら読む必要がなくなるのでスムーズに英文の意味がわかるようになります。
英文を読む際には、日本語に訳すのではなく、英語のままでその意味を理解し、英語の思考パターンに慣れることが重要です。
必要な背景知識が足りない
文章を完全に理解するためには、そのテーマや背景に関する知識が必要です。
知っている単語と文法のみで構成された文章なのに意味が理解できない場合、背景知識が足りていない可能性があります。
例えば、ビジネス関連の記事を読む際には、その業界の専門用語や慣習を知っている必要があります。
また、歴史的な出来事や文化的なトピックを理解するためには、その文化や歴史に関する知識が求められます。
自分が読みたい分野の知識を身につけることで、英文の背後にある意味をより深く理解できるようになります。
リーディング力を上げよう!英語をすらすら読めるようになるメリット
リーディング力を上げて、英語の意味をしっかり理解できるようになりましょう。
リーディング力を上げるコツは以下の通りです。
- 英語を英語のままスムーズに読めるようになる
- 読む速度が上がる
- リーディングが楽しくなり自信がつく
英文の意味をすらすらと理解できるようになると、英語学習がより楽しいものになっていきます。
英語を英語のままスムーズに読めるようになる
英語を英語のまま理解できるようになると、英文を読むストレスが減りスムーズに内容を把握できるようになります。
英語を英語のまま理解できると、文の流れやニュアンスを一度読んだだけで理解でき、文全体の意味をより深く、そして迅速に把握できるようになるでしょう。
「英語を英語のまま読む」という感覚やコツについては、以下のリンクでも解説されています。ぜひ参考にしてみてください。

Shin
読む速度が上がる
リーディング力を上げると、読む速度が早くなります。
英文を一語一語訳すのではなく、フレーズや文のかたまりで理解できるようになるため、何度も読み返す必要がなくなり読むスピードが上がります。
このスキルは試験対策のリーディングやビジネスにおいてスピード感が求められるときにもとても役立ちます。
英文を早く読みたいという方は、こちらのアドバイスもぜひご参照ください。

Naokoコーチ
リーディングが楽しくなり自信がつく
英語のリーディング力が上がると、英文を読むこと自体が楽しくなり、自信がつきます。
英文の意味をすぐに理解できないとストレスが溜まり、長文は読みたくないと感じてしまうでしょう。
ですが難しいと感じていた英文をスムーズに読めるようになると、新しい知識や物語を英語のまま楽しむことができるようになります。
海外の最新ニュースをいち早く英語で確認したり、海外の有名小説を原文のまま読めるようになったりするので、英語を学ぶ楽しさをより感じられるでしょう。
リーディングのみを勉強するデメリット
英語学習において、リーディングを勉強することはとても重要です。
ですがリーディングだけに集中してしまうことにはいくつかのデメリットがあります。
- 発音習得ができない
- リスニング練習ができない
- 実践的な英会話力が身につかない
バランス良く英語力を伸ばすために、アウトプットも意識しながら学習していきましょう。
発音習得ができない
英文を読むことだけを学習していると、正確な英語の発音を習得するのは難しくなります。
英語は単語の発音がスペルから予想できないことも多く、間違った発音のまま覚えてしまうとネイティブには伝わりません。リーディング学習をしながら正しい発音を身につけるためには、発音練習も行うことが大切です。
例えば音声付きのリーディング教材を選んだり、発音練習ができるアプリを併用したりして、学習を進めてみてください。
リスニング練習ができない
リーディングのみの学習では、リスニング能力が鍛えられません。
日常会話や映画、ニュースなどのリアルな英語を聞いて理解するには、ネイティブの話すリズムや話す速度に慣れる必要があります。
リーディングスキルが高くても、実際の会話で使われている英語を聞き取れなければ、コミュニケーションするのは難しいでしょう。
リスニング力を上げるのにおすすめのアプリはこちらの記事でご紹介しています。
実践的な英会話力が身につかない
実践的な英会話力を身につけたい方は、リーディングとは別に、スピーキングを学ぶ必要があります。
英語を読むことができても、自分の考えを英語で表現したり、他人と英語でコミュニケーションを取ったりするには「英語を口から出す」練習が重要です。
リーディング学習で得た文法や語彙の知識を実際にアウトプットすると、インプットの理解がより深まります。
「英語で他人と話すのは恥ずかしい」という方は、AI講師と話せるAI英会話アプリもおすすめです。
スピーキング学習におすすめのアプリについては下記をご参照ください。
無料&完全無料の英語スピーキングアプリ10選!初心者にもおすすめ
「英語が読めるけど意味がわからない」から抜け出す勉強法
では、英文の意味をしっかり理解できるようになるための勉強法を見ていきましょう。
- 文法を学習する
- 単語・語彙を覚える
- 英語の語順で理解できるようにする
- 英文の背景知識を身につける
それぞれをしっかり意識して学習することで効率的にリーディング学習を進められます。
文法を学習する
文法は英文を理解するための基礎となるため、まずは文法知識に抜けている部分がないか確認しましょう。
中学レベルの教科書から始めて基本をおさえ、並び替え問題や穴埋め問題、文法ドリルを通じて応用力を養っていきましょう。
また、精読を行うことで実際の英文の中で文法がどのように使われているかを理解するのもおすすめです。精読とは、文章を丁寧に一文ずつしっかり読み進め、それぞれの文の意味を理解しながら読んでいく方法です。
精読ではなんとなく流し読みするのではなく、わからない単語や文法が出てきたら調べて読んでいきます。こうすることで学んだ文法を復習しながら語彙力もついていきます。
精読のやり方について詳しく知りたい、という方は下記のリンクもぜひご参照ください。

Shin
単語・語彙を覚える
英文を読む際に知らない単語やフレーズが多くて理解できない、という場合は語彙力不足が考えられます。単語帳や単語カードを使って語彙を増やしていきましょう。
このとき、ただ単語だけを丸暗記していると文章の中で単語が出てきたときに意味がわからなかったり、すぐに思い浮かばなかったりするかもしれません。
単語を覚えるときは、文字だけでなく画像や映像を活用してイメージとして覚えるのもおすすめです。また、覚えた単語を使って自分で文章を作るのも効果的です。
具体的な単語の覚え方については、下記のリンクもぜひ参考にしてみてください。

Motohiroコーチ
英語の語順で理解できるようにする
英文をスムーズに読めるようになるために、英文を日本語の語順に並び替えようとせず、英語のまま理解できるようになりましょう。
英文をそのままの語順で理解するのに効果的なのが、スラッシュリーディングです。
スラッシュリーディングとは、文章を意味の単位ごとに区切り、一つ一つのフレーズを意識しながら読んでいくリーディング学習法です。スラッシュリーディングを活用すれば、英語の語順のまま英文を理解できるようになります。
スラッシュリーディングについては以下のアドバイスをぜひ参考にしてみてください。

Monicoコーチ
英文の背景知識を身につける
英文の理解を深めるには、その背景となる文化や歴史などの知識が必要です。
海外ドラマや映画、YouTube、ポッドキャスト等を通じて、英語圏の文化や日常生活に触れ、英語を読む際の背景知識を増やしていきましょう。言葉だけでなく、その背後にある意味やニュアンスを学ぶことが、英文理解の向上に繋がります。
ただし、全ての知識を身につけようとすると膨大な時間がかかります。
大切なのは、自分が英語で「何をしたいか」に重点を置いて背景知識を身につけていくことです。
試験対策をしている方や、試験範囲で出る用語に関する知識を学びましょう。
ビジネス英語を学習している方は、ビジネス知識に焦点を絞ると、効率よく学習できます。
日常会話を学びたい方は、アメリカやイギリスなど自分が学びたい英語圏の国の生活をチェックできる映画やYouTubeを使うのがおすすめです。
まとめ:アプリも活用しながら英語をすらすら読めるようになろう!
今回は「英語が読めるけど意味がわからない」という英語学習者の方に向けて、意味を理解できるようになるための勉強法をご紹介しました。
英語は日本語と語順が違うこともあり、多くの方が英文読解に悩まされることでしょう。ですが精読をしたり、文脈から意味を推測したりする学習を積み重ねていくことで、この課題を克服していくことができます。
ただし、「リーディングのみを勉強するデメリット」で解説した通り、リーディング学習のみでは英会話力やリスニング力はなかなか身に付きません。
リーディング学習と一緒にアウトプットもしていきたい、という方はぜひAI英会話スピークバディもチェックしてみてください。
スピークバディにはAI講師との英会話機能がついているので、学んだことをアウトプットしながら学習できます。AI講師相手なので、英語で話すことに慣れていない方でも恥ずかしがらずに英会話を練習できます。
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執筆者=mayuri