英語嫌いあるある4選!それでも英語を学ぶべき理由と対処法
英語学習のプロの意見 : 5
「英語が嫌い」「英語が苦手」という方は、日本人にとても多いですよね。
学校の授業が理由で嫌気がさしたという人もいるでしょうし、頑張ってネイティブと話そうとしたのに「Huh?」と聞き返されたりして、怖くなったという方も多いでしょう。
この記事では、「英語嫌いあるある」を4つ挙げます。そして、英語嫌いを克服する方法を解説します。
英語が嫌いだけど英語を学ぼうと思っている方、英語を身につけたいと思っている方はぜひ参考にしてください。
この記事に登場する英語学習のプロ
Yukiコーチ
米国大学卒。TOEIC®985点。日本の高校を卒業後に単身で米国へ渡り、試行錯誤しながら英語を習得する。中国語、スペイン語も履修。帰国後は英会話講師、英会話コーチ、翻訳、通訳業を担う。小学生〜社会人まで担当経験あり。
Monicoコーチ
中学校の義務教育で英語に出会い虜になる。その後高校生で語学研修でオーストラリアに滞在、全然英語が話せなくて絶望する。外国語大学に進学し、ひたすら英語と向き合い続け、8か月の語学留学の後、ようやく英語に自信がつく。大人向け英会話学校で現役講師を務める傍ら、英語学習者向けのコラムなどライターとしても活動中。
Shin
TOEIC®︎985、英検®︎1級、TOEFL®︎108。純日本人ながら、大人になってからの日本における自学自習で英語力を磨く。その後、大学受験予備校講師、英検®︎講師、TOEIC®︎講師、TOEFL®︎講師等、英語に関するあらゆる試験を指導する講師職に就く。
Janickiコーチ
アメリカ在住。TESOL取得。日米で翻訳・通訳の経験あり。日本語教師としても活動。現地大学で多国籍なクラスメイトと共に英語の勉強中。
Yuuコーチ
日本生まれ。オーストラリア University of New South Wales 経済学専攻、卒業。英会話スクール勤務を経て、現在は英語公用語のグローバルなIT企業で働いています。子どもから大人まで英会話、文法、勉強方法などの指導経験あり。英検®1級、TOEIC®980点取得。猫を4匹飼っています。
英語嫌いあるある
英語嫌いあるあるとして代表的なものには、以下の4つがあります。
- 前置詞に苦手意識を感じる
- 発音にコンプレックスがある
- 単語が覚えられなくてイヤになる
- ネイティブと話すのが怖いと感じている
それぞれ詳しく見ていきましょう。「あるある」と共感できるものがあるかもしれません。
前置詞に苦手意識を感じる
英語嫌いの人の「あるある」として、まずは「文法がややこしくて覚えられない」という点があるでしょう。
「英語を話すためには中学レベルの文法をおさえておけばいい」という話もよく聞きますが、中学レベルの文法も、決して簡単ではありませんよね。
中学レベルの文法で高いハードルとなるのが、前置詞ではないでしょうか。
例えば「時間」の場合、時刻には「at 5PM」のように「at」を使い、日には「on Monday」のように「on」を使い、季節に対しては「in spring」のように「in」を使う……といったややこしさがあります。
また、「give it to him(彼にそれをあげる)」の「to」と「buy for him(彼にそれを買い与える)」の「for」の使い分けに苦戦した方も多いと思います。
日本語ならすべて「に」で済む話なのに、いちいち覚えるのがあまりに面倒くさくて、英語が嫌いになった方も多いでしょう。
前置詞を覚えるコツについては、以下のQ&Aを参考にしてください。
Yukiコーチ
Yukiコーチのご指摘通り、前置詞を覚える時に大事なのは、実は和訳ではなく「イメージ」です。
「on」は「くっついている」というイメージの前置詞なので、「天井にライトがぶら下がっている」状態も、「A light on the ceiling」と表現されます。
「〜の上に」という和訳にとらわれず、それぞれの前置詞をイメージでとらえる方法を教えているテキストなどを選ぶのがおすすめです。
単語が覚えられなくてイヤになる
英単語がなかなか覚えられないのも、英語を学ぶ上でストレスになりますよね。
単語帳などを使って、単語を頑張って覚えたものの、翌日になると忘れてしまったり、テストの時に限って思い出せなかったりしますよね。
「もう自分には英語なんてムリなんだ」「自分には英語の才能がないんだ」と絶望してしまう方もいるかもしれません。
「単語を覚えられない」というお悩みに対しては、プロのアドバイスも様々です。例えば、以下のQ&Aを見てください。
Monicoコーチ
「文字」で左脳ばかりを刺激するのではなく、「絵」や「音」で右脳を刺激すると、単語を覚えやすくなるというアドバイスでした。
Shin
単語を覚えるにあたって、「反復」は非常に重要です。
楽しい作業ではないので、ストレスに感じる方も多いかもしれませんが、たくさん単語に触れることで、脳が「この情報は重要なんだ」と認識し、長期記憶に定着します。
「何度学習しても単語を覚えられない」とめげずに、何度でも「目で見て耳で聞いて口ずさむ」と、いつの間にか単語を覚えていることに気づくでしょう。
発音にコンプレックスがある
英語の発音にコンプレックスがあって、英語が嫌いになってしまった方もいるでしょう。海外に行って、頑張って英語を話しても通じなかったり、言いたいことは伝わっても、いかにも日本人っぽい英語だとバカにされたという方も多いのではないでしょうか。
レストランで「water」を頼もうとしても通じなくて、最終的に指差しやジェスチャーで頼むことになったというのも「あるある」です。
英語の正しい発音に関しては、以下のQ&Aを参考にしてください。
Janickiコーチ
「L」と「R」の発音の違いについて、シンプルなアドバイスが寄せられていますね。
さらに、「鏡を見ながら練習すること」「ネイティブの舌の位置を確認すること」で、英語の正しい発音を身につけられるというアドバイスでした。
ネイティブスピーカーの知人がいなくても、YouTubeなどの動画配信サイトでは、発音について分かりやすく説明した動画がたくさんアップされています。
英語の音の違いについて、まずは理屈で学んだ上で、動画を見てネイティブの口の動きを観察してみてください。
ネイティブと話すのが怖いと感じている
英語嫌いの人の中には、ネイティブと話すのが怖いと感じている方も多いかもしれません。
確かに、ネイティブの態度って、なんか怖いですよね。一生懸命話しても「Huh?」と聞き返されたり、「チッ」と舌打ちをされた経験のある方もいるのではないでしょうか。
オンライン英会話に挑戦したものの、結局「Yes.」「No.」「Thank you.」しか言えず、気まずい時間を過ごした人も多いでしょう。
英語を頑張って勉強したのに、いざネイティブと話すとなると、言葉が詰まって口からでなくなったりしますよね。
実は、英語圏の文化では、「Huh?」と聞き返したり、考える時に舌打ちをするのは、一般的なことです。
また、ネイティブスピーカーにも、あたたかくやさしい人柄の持ち主は大勢います。
あとの章でもふれますが、怖いというイメージばかりを先行させずに、思い切って外国人とふれあってみるのもおすすめです。
日本人に英語は必要ない?
英語嫌いの人によく口にするのが、「どうせ日本から出るつもりないし、英語なんか必要ないでしょ」「英語なんか話せなくても生きていけるでしょ」という考え方です。
確かに、現状の日本では、英語が話せなくても、生活に大きな支障が生じることはありません。
ただ、英語力がある人とない人の間には、明確な年収の差があることは、知っておきたいポイントです。
例えば、2022年11月~2023年10月に日経転職版に登録した大卒以上の会員のうち、TOEICスコアが500点未満の人の平均年収は688.3万円であるのに対し、TOEIC 900点以上の人の平均年収は966万円と、278万円もの差がついています。
年収の差は年齢が上がるほど大きくなり、50代では477万円もの違いが報告されています。
求人サイト「ダイジョブ.com」の2023年の調査では、登録企業からスカウトを受けた人の75%以上が「ビジネス英会話以上」の英語力を持っていたことが報告されています。
英語が話せると話せないとでは、生活の豊かさが大きく違ってしまう可能性があり、ここぞという時のビジネスチャンスも逃してしまうかもしれないのです。
参考:日経転職版 大卒年収調査2023年版 TOEICスコア編
参考:Daijob.com 英語力と年収の関係2023年度版
英語嫌いを克服するコツ
日本人が英語を嫌いになるのは、学校教育の影響もあり、ある意味仕方のないことです。
しかし、キャリアで成功をおさめ、豊かな生活を送るには、英語能力は非常に重要になってきます。
できることなら、英語嫌いを克服したいと思っている人も多いはずです。
そこでこの章では、英語嫌いを克服するためのコツを紹介します。
- 楽しく学ぶ方法を見つける
- 小さな成功体験を重ねる
- 英語を使う場面を増やす
- 専門家に相談する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
楽しい方法で英語にふれる
英語嫌いの方は、まずは机に向かってテキストを開くのではなく、洋楽や海外ドラマなど、自分が楽しめる方法で英語に「興味を持つ」ことから始めてはいかがでしょうか。
洋楽が好きな人は、楽曲を聴いてまねたりするだけでなく、好きなアーティストが発信しているSNSをチェックしたり、その人が扱われている英語ニュースを読んだりすることで、英語学習の幅を広げることができます。
以下のQ&Aも参考にしてください。
Yuuコーチ
洋画を聞き、歌うことで自然とリエゾンや脱落、弱化など、英語の発音ルールが身につくということですね。
英語のリズムや発音ルールは、英語を話す上で非常に重要になります。
英語の発音に苦手意識を持っている人には、特に有効な学習法ということですね。
洋画や海外ドラマが好きな人であれば、まずは字幕なしで内容を把握し、慣れてきたら英語字幕に切り替え、最終的には字幕なしで視聴するのがおすすめです。
また、英語字幕を使ってオーバーラッピングを行ったり、シャドーイングのトレーニングを行うのもおすすめです。
シャドーイングは難易度の高いトレーニングですが、何度も見た映像なら、初心者の方でも比較的簡単にシャドーイングができるかと思います。
実際に英語に触れる場面を増やす
ネイティブと話そうとしても、言ったことが聞き取ってもらえなかったり、相手の態度が怖かったりして、英語が嫌いになった人も多いかもしれません。
英語、特に英会話に苦手意識を感じている人は、まず、基礎的な単語・文法の知識を把握した上で、読む・聞くトレーニングを十分に行いましょう。
そして下準備を終えたら、荒療治かもしれませんが、思い切って実践英会話の世界に飛び込んでしまうのがおすすめです。
以下のQ&Aを参考にしてください。
Monicoコーチ
英語、特に英会話に苦手意識を感じている人にとっては、「意外と通じた」「意外と恥ずかしくない」という実感が大事です。
英語でのコミュニケーションに成功すれば、英語は「嫌い」ではなく「楽しい」ものに変わっていきますよ。
専門家に相談する
英語が嫌いだけれど英語学習を始めたい、英語を身につけたいという方は、英語の専門家に相談すると良いかもしれません。
例えば、英語コーチングのカウンセリングでは、英語のプロと一緒に、自分でも気づかなかったような弱点を発見し、対策を一緒に考えることができます。
もし、もっと気軽に専門家の助けを借りたいなら、「AIカウンセラーに英語相談」がおすすめです。
「AIカウンセラーに英語相談」では、AIカウンセラーの質問に答えていくだけで、自然と英語学習の悩みが深掘りされ、言語化されていきます。
自分がどんなところでつまづいているのか、どんな不安を抱えているのかが明らかになれば、英語嫌いの克服につながるかもしれません。
さらに、言語化された悩みをWeb上に投稿すると、英語のプロから具体的なアドバイスをもらうこともできます。
まずは気軽にAIと対話して、英語に対する「もやもや」を言語化してはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、4つの「英語嫌いあるある」を紹介しました。
- 前置詞に苦手意識を感じる
- 単語が覚えられなくてイヤになる
- 発音にコンプレックスがある
- ネイティブと話すのが怖いと感じている
そして、英語嫌いの方は、「英語なんか話せなくても日本で暮らしていくには困らない」と言いがちです。
ただ、TOEIC990点以上の人は、TOEIC500点未満の人に比べて200万円以上年収が高いというデータもあります。
逆をいえば、英語さえ話せれば、「勝ち組」になれる可能性も高いのです。
そのため、「英語は嫌いだけれど英語学習を始めたい」「英語を身につけたい」と思っている人も多いでしょう。
英語嫌いを克服するためには、ひとりで悩まないこと、抱え込まないことが大事です。
誰かに相談したいけれど、どうすればいいか分からない方は、「AIカウンセラーに英語相談」を利用してみてください。
AIカウンセラーと一緒に、英語に対して抱えている「もやもや」を言語化するだけでも、自分の進むべき道が見えてくるかもしれません。
執筆者=なっつるん