英語の音声変化がわかればリスニング力に差がつく!5つのルールを覚えよう
英語学習のプロの意見 : 3
「単語ごとに一つ一つ区切られていればわかるのに、文章になると聞き取れなくなってしまう」と悩む学習者は少なくありません。
リスニングでは聞き取れないけれど、同じ内容のテキストを読めば理解できる場合、英語の音声変化に慣れていないという理由が考えられます。ネイティブスピーカーは、会話やスピーチの中でさまざまな音声変化を起こします。音声変化は、一見複雑で難しく感じられるかもしれませんが、その規則性を理解し、練習することで、誰でもマスターすることができます。音声変化をマスターすることは、リスニング学習をより効率的に進め、英語力を飛躍的に向上させるための鍵となります。
この記事では、英語の音声変化の5つのルールや学習法、効果的な教材やアプリについて紹介します。ルールを理解して効果的な学習を進めることで、正しく聞き取れる力がつきますので、ぜひ参考にしてください。
この記事に登場する英語学習のプロ
Shin
TOEIC®︎985、英検®︎1級、TOEFL®︎108。純日本人ながら、大人になってからの日本における自学自習で英語力を磨く。その後、大学受験予備校講師、英検®︎講師、TOEIC®︎講師、TOEFL®︎講師等、英語に関するあらゆる試験を指導する講師職に就く。
上田 哲也
大学時代のバンクーバー留学(1年間)をきっかけに英語学習を開始。新卒で鉄鋼商社に入社し、財務部を経て海外営業で約4年間にわたりアジアや欧米のマーケットを担当。2020年にフリーランスの英語講師として独立。企業研修や自治体の研修の講師、DMM英会話なんてuKnow?回答者、IELTS™専門学校 PlusOnePoint 講師などを務める。英検®1級・TOEIC®満点・国連英検特A級・IELTS™8.0を保有。著書『時短省力 私の英語勉強法』
Janickiコーチ
アメリカ在住。TESOL取得。日米で翻訳・通訳の経験あり。日本語教師としても活動。現地大学で多国籍なクラスメイトと共に英語の勉強中。
英語の音声変化とは?5つのルールを押さえよう
英語の音声変化とは、英語を発音する際に本来の音から変化することを言います。日本語でも、「学科」の読み方が「がくか」ではなく「がっか」と音声が変わるように、英語でも同様のことが起こります。
ネイティブ同士のカジュアルな会話では、一言一言がはっきり発音されないため、より音声変化がしやすい傾向にあります。ネイティブ同士の会話が、教材や試験問題の音声よりも聞き取りにくいと感じられるのはこのためです。
以下に、英語の5つの音声変化のルールを挙げていきます。
- 連結(リンキング)
- 脱落 (リダクション)
- 同化 (アシミレーション)
- ら行化 (フラップt)
- 弱形
以下にそれぞれのルールについて説明します。
1.連結(リンキング)
連結(リンキング)は、単語の最後の音が次の単語の最初の音とつながることで、流れるような音声を生み出すルールで、「リエゾン」という言葉を使うこともあります。連結は複数の単語が組み合わさり、まるで一つの単語のように聞こえることもあるため、連結を含む文が一番聞き取りに苦労すると言われています。
連結(リンキング)の例:
- put on:プットオン→プローン
- an invitation: アンインビテーション→アニビテーション
- I have an appointment:アイハヴアンアポイントメント→アイハヴァナポインメン
連結するのは、スペル上の最後の文字ではなく、発音する際の最後の音になるので注意しましょう。上記の例の通り、"have"の"e"の音は発音せず、"v"の音とつながります。
2.脱落 (リダクション)
脱落(リダクション)は、スペルは存在するものの、通常の発音よりも弱く発音されたり、ほとんど発音されなかったりする現象です。
脱落は主に破裂音(/ b /, / d /, / g /, / p /, / t /, / k /)を持つ文字が最後に来るときに起こります。
脱落 (リダクション)の例:
- can't:ケアント→ケアン
- Good day:グッドデイ→グッデイ
- morning:モーニング→モーニン
- appointment:アポイントメント→アポインメン
- next day:ネクストデイ→ネクスデイ
- get back:ゲットバック→ゲッバッ
3.同化 (アシミレーション)
同化(アシミレーション)は、隣り合う音の影響で、ある音が別の音に変化する現象です。語尾が / t /, / d /, / s /, / z / で終わる単語の後に、次の単語が "y"で始まる場合に起こります。"Thank you."を「サンキュー」と言うように、日本人でもしみやすい事例が多いです。
同化 (アシミレーション)の例:
- let you go:レットユーゴー→レッチュゴ
- As you see:アズユースィ→アジュスィ
- What did you do:ワッディドユードゥ→ワッディジュドゥ
4.ら行化 (フラップt)
ら行化(フラップt)は、/ t / や / d / の音が、母音や/ l /にはさまれることにより、ら行の音に変化することです。主にアメリカ英語においてみられる現象で、イギリス英語では/ t /の音をはっきりと発音する傾向があります。
ら行化 (フラップt)の例:
- water:ワーター→ワーラー
- kidding:キディング→キリン
- little :リトル→リロ
5.弱形
弱形は、「機能語」と言われる言葉を弱く読むことを言います。
文中で弱く発音される機能語は主に以下のものがあります。
- 代名詞(it, him, myなど)
- 冠詞(a, an, the)
- 助動詞(can, do, willなど)
- 前置詞(at, in, onなど)
- be動詞(am, is, wasなど)
弱形の例:
- I saw a woman at the shop last night.
- He gave the gift to me.
これらの品詞は、文法上必要ではあるものの重要な意味を持たないため、弱く短く発音されます。発音記号で言うと、[ə]という記号で表記され、英語で「シュワ音」、日本語では「曖昧母音」と言われます。
シュワ音・曖昧母音の発音の仕方:
the:[ðə] → [ə] 弱い「ア」の音
and:[ænd] → [ən] 弱い「アン」の音
逆に、文の中で重要な言葉は強く発音されます。そのため、あえて「the」や「me」などを文の中で強調したい時には強く発音する必要があります。英語を話す際は、この強弱を意識することで英語ならではのリズムが生まれます。
音声変化を学ぶメリット
英語の音声変化をマスターすることにより、以下のようなメリットを感じられるでしょう
- リスニング力の向上
- スピーキング力の向上
- 発音の向上
リスニング力の向上
英語の音声変化を知り、それぞれの変化を意識しながら聞くことで、聞き取れないと感じていた音が聞き取れるようになります。音声変化を多用する英文もスムーズに理解できるようになり、文章全体の意味をより正確に捉えられるようになるでしょう
スピーキング力の向上
英語の音声変化を習得できると、実際自分でも英語を話す際に、流れるような自然な英語を話せるようになります。
日本語英語でありがちなのが、強弱やリズムが少なく平坦なことと、単語と単語をはっきりと言い過ぎること(極端な例では "I don't have any idea." を「アイドントハブエニイアイデア」とすべてはっきり発音する)です。音声変化を学び、つなげて言う箇所や弱く読む箇所がわかるようになると、自然で相手にも伝わりやすい英語になります。
発音の向上
リスニング力と発音は一心同体で、「自分で発音できる音は聞き取れる」と言われています。音声変化を意識して自分でも発音練習をすると、その音声変化のパターンを脳が認識します。これにより、自分で再現できる音が増え、実際に英語の音声を聞いたときに理解できる力がつくのです。
音声変化とリズムを意識した発音練習を継続して行うことで、聞き取り力が向上したという研究結果もあります。
参考文献:音声変化に注目した英語リスニング指導: その効果と診断テスト結果の分析
音声変化を学べる学習法
音声変化を理解するためには、よく聞くこと(精聴)と、聞いた音声を真似する学習がポイントです。繰り返し聞いてもよく聞き取れなかった部分はテキストを確認し、その部分を自分でも口に出して音を真似てみましょう。音声情報と文字情報を頭の中に書き込むことで、それぞれの情報が結びつき、聞き取れるようになります。
以下に、音声変化の習得に効果的な学習法をご紹介します。
- 【初心者】リピーティング
- 【初心者】フォニックス・発音トレーニング
- 【初心者~中級者】ディクテーション
- 【初心者~中級者】オーバーラッピング
- 【中級者】リテンション
- 【中級者】シャドーイング
- 【上級者】海外ドラマ・映画で生の英語を聞く
【初心者】リピーティング
リピーティングは、テキストを見ながらお手本の音声に続いて発音する学習法です。英文の音声をよく聞き、発音や強弱を真似しながら繰り返してみましょう。テキストの情報に引っ張られて自己流の発音にならないよう、音声を真似ることを徹底すると良いでしょう。慣れてきたらテキストを見ずに発音したり、シャドーイングやオーバーラッピングにつなげると効果的です。
- 発音や強弱を意識して発音する
- 自己流の発音ではなく音声の真似を意識する
【初心者】フォニックス・発音トレーニング
フォニックスとは、スペルと発音の規則性・ルールのことで、正しい読み方が身につく学習法です。英語圏の子どもたちが就学前に学ぶものですが、日本では大人向けのフォニックス学習ツールも豊富です。
発音とリスニング力は密接な関係を持つため、初心者の方が発音トレーニングを行うことは、音声変化を理解しリスニング力を大きく伸ばすことにつながります。発音を詳しく学んだことがない方は、フォニックス学習から始めると良いでしょう。口や舌の動かし方を動画や音声などで確認し、正しい発音ができるように意識すると効果的です。
フォニックスを理解することで、発音の基礎を身につけ、ネイティブの音声変化に対応できる能力を養うことができます。音声を聞きながら、まずは単語単位で練習し、その後文章での発音練習を重ねましょう。
フォニックスの詳しい学習法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:フォニックスの勉強法やメリット・学習のコツを解説!大人にこそおすすめ理由とは?
- 音素単位で発音の基礎を身につける
- 発音ごとに口や舌の動かし方を覚える
- 単語から文章で発音する
【初心者~中級者】ディクテーション
ディクテーションは、英語を聞き取り書き出すことで、耳と目を両方使い英文を確認できる学習法です。ディクテーションの主な目的は、聞き取れる音とそうでない音を自分で把握し、課題をあぶりだすことです。音声変化に対応できるようになることを重視するため、スペルの正確性にはこだわらなくてOKです。複数回聞いても聞き取れなかった箇所は、どのような音声変化が起こっているのかをテキストと照らし合わせながら確認してみましょう。
一文一文を繰り返し聞き、同じ文をディクテーションすることにより、音声変化のルールも自然に理解できるようになります。ディクテーションの前後に、自分でも音声をリピートしたり、聞き取れない箇所は重点的に聞いて発音を真似したりすることがポイントです。
- 聞き取れなかった部分(=弱点)を把握する
- 書き取って終わりにするのではなく、音声をよく聞き自分でも発音する
【初心者~中級者】オーバーラッピング
オーバーラッピングとは、テキストを見ながら、お手本の音声とタイミングやリズムをピッタリ合わせて発話する学習法です。ネイティブの音声にかぶせて発音することで、強弱やイントネーションのズレが確認できます。お手本と同じ速さ・発音を心がけることで、ネイティブと同じ発音・リズムに近づけることが可能となります。
英文の内容を理解したうえで進めたほうが効果的なので、難しすぎない英文を使うか、事前に意味を確認しておくと良いでしょう。
- 英文の内容をきちんと理解したうえで行う
- いきなりオーバーラッピングでは難しく感じられる場合は、リピーティングを数回行う
- 慣れてきたらシャドーイングに発展させる
オーバーラッピングの効果は以下のQ&Aでも触れられています。
Shin
【中級者】リテンション
リテンションとは、英文を聞き、何も見ずにその英文を真似して発話する学習法です。「聞き取った英語音声を短期的に記憶に留めること」に由来しており、発話だけでなく、「聞いて理解した内容をすぐに忘れないように保持する」トレーニングでもあります。リピーティングとの違いは、テキストを見ながら進めるかどうかです。リテンションは何も見ないで音声に集中するため、リピーティングよりも難易度が上がります。
一文ごとに音声を区切って行い、聞こえるままに発話できたら、発話した文章と合っているかテキストで確認します。合わせて、文章の意味や音声変化についても理解できるように進めましょう。
リテンションは、短期記憶力と同時にリスニング力とスピーキング力を向上できる学習法です。短めの英文から始め、徐々に文章を長くしながらリテンションを行うなど、レベルを上げていくと良いでしょう。シャドーイングにつなげていくことでより効果を感じられます。
- テキストを見ずに行う
- 音声変化を意識して注意深く聞き取る
- シャドーイングと組み合わせて学習する
リテンションの詳細や学習法については、以下の記事が参考になります。
関連記事:リテンションって何?短期記憶を鍛えるメリットとトレーニング法 - スピークバディ英語学習Q&A
【中級者】シャドーイング
シャドーイングは、英文を聞いたすぐ後に影のようについて発音する学習法です。英語のリズムや強弱、発音やイントネーションを習得するのに絶大な効果を発揮します。
ポイントとしては、シャドーイングする英文の意味もしっかりと理解したうえで臨むことです。そのうえで、どの部分に強弱をつけるのか、音声変化により聞き取りにくい箇所はどこか、自分で意識しながら行いましょう。テキストと音声を照らし合わせて、どの部分に音声変化が起こっているか丁寧に確認しましょう。そして、聞き取りにくい箇所はお手本の音声を徹底的に真似すると効果的です。
いきなりシャドーイングをすることが難しく感じられる場合は、リピーティングや音読などをはじめに行うと良いでしょう。
- 英文の意味をしっかり理解してから行う
- リズムやイントネーション、強弱を意識して発音する
【上級者】海外ドラマ・映画で生の英語を聞く
ある程度の音声変化に対応できている上級者の方は、海外ドラマや映画を教材に生の英語を聞き、実践的な練習を重ねましょう。ドラマや映画内のネイティブの会話は、上級者でも聞き取りにくい表現が多く出てきます。英語字幕を活用しながら、聞き取れなかった部分は一時停止・早戻しをし、自分でも発音できるように練習すると効果的です。
海外ドラマや映画内の英語を習得することに加えて、「日本文化との違い」「文化的な背景」を学ぶこともおすすめです。音声変化だけではなく、聞き取れないことの原因の一つに文化の違いも挙げられます。
詳しくは、以下のQ&Aが参考になります。
上田 哲也
- 聞き取れない部分は一時停止して発音練習する
- 文化的な背景も合わせて学ぶ
音声変化の学習におすすめの教材・アプリ
続いて、音声変化の学習に効果的なアプリや教材を紹介します。
- AI英会話スピークバディ
- Listening Hacker
- レッドキウイ
- 5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる
- リスニングの教科書――日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの聞き方がいちばんよくわかる
AI英会話スピークバディ
・画像引用:App Store
AI英会話スピークバディは、AIキャラクターとの会話を通して、楽しみながら英語力を向上させるアプリとして人気です。しかし、スピークバディは単なる英会話アプリにとどまらず、発音トレーニングにも力を入れています。
スピークバディでレッスンを重ねるうちに、AIが学習者の苦手な発音を自動的に分析し、発音トレーニングとして提供します。まるで個別指導を受けているかのようなきめ細かいトレーニングです。さらに、AIが復習すべき内容を、適切なタイミング(忘れやすいタイミング)で提示してくれるので、効率的に苦手な発音を克服できます。学習者は、復習や苦手な部分もAIにお任せすることで、自分の学習に集中でき、自己学習の効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
発音トレーニング・英会話レッスンともに、発音した英語はすべてAIによる評価・フィードバックが受けられます。ご自身が発話した内容が、実際にはどのように聞こえるかが文字起こしされて表示されるため、伝わりやすい/伝わりにくい発音も一目でわかります。スピークバディでの英会話レッスンや発音トレーニングでさまざまなパターンの英語を聞いて自分でも発話することで、音声変化のルールを身につけられます。
Listening Hacker
・画像引用:App Store
Listening Hackerは、先述した5つの音声変化ルールに加え、短縮形(I'm やshouldn'tなど)のルールを加えた6つの音声変化を英文音声とともに学べるアプリです。このアプリは音声変化の学習に特化しており、6つのルールが体系的にまとめられているので、ピンポイントで音声変化のルールを身につけたい方には最適なアプリです。有料版ではさらに充実したコンテンツで学習できます。
コンテンツは大きく分けて2つあり、音声変化の説明を主としたコンテンツと確認テストとがあります。確認テストはネイティブの音声を聞き取って単語を並び替えるスタイルのディクテーションを行います。ルールごとの練習問題の他、初級・中級・上級レベルから難易度を選んでテストに挑戦できます。
以下のQ&Aでも、音声変化の学習にはListening Hackerをおすすめしています。
Janickiコーチ
レッドキウイ
・画像引用:App Store
レッドキウイはYouTubeの動画を教材に、リスニング力を鍛えられるアプリです。動画は海外ドラマや映画の一場面、ドキュメンタリーやインタビューなど種類が豊富で、初心者から上級者まで、多様なレベルやニーズに対応しています。レッドキウイでは動画内の英文を一文ずつ、単語ごとに並び替えてディクテーションを行います。海外ドラマや映画では、ネイティブ同士のカジュアルな会話も多く、上級者でも聞き取りに苦労するレベルのものも多く見られます。さまざまな英語を聞いて耳を鍛え、ディクテーションを行うことで英語の音声変化に対応できるようになるアプリです。
5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる
5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる | Amazon
5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れるは、5つの音声変化のルールをドリル形式にまとめた書籍です。
10日間で音声変化の基礎が身につく構成で、忙しい方でも効率よく短時間で取り組める学習法が解説されています。
書籍内ではルールの詳しい説明はもちろん、ディクテーションを用いたリスニング学習、さらに豊富な練習問題により、さまざまな音声変化に対応できる力がつく内容です。英語の正しい発音方法の詳しい解説(詳細な音声付き)もついており、発音から音声変化までバランスよく学べる一冊です。
リスニングの教科書――日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの聞き方がいちばんよくわかる
リスニングの教科書――日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの聞き方がいちばんよくわかる | Amazon
リスニングの教科書――日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの聞き方がいちばんよくわかるは、音声変化の中でも連結(リンキング)のルールに注目し、あらゆるパターンの連結音をカバーしています。
1:音声を聞いてリンキングを確認 2:音声を聞きながら例文を音読 3:例文を見ずに音声を聞きながらリピートという3ステップでの学習を進め、総仕上げに実践的な場面を想定したリスニング練習を行います。
日本語にはない発音についても図解を用いて詳しく解説され、発音の強化にも役立つ一冊です。
音声変化のルールを学ぶ際の注意点・コツ
音声変化を習得するためには、先述したように「よく聞き」「徹底的に真似する」ことが必要です。音声変化を学ぶにあたり、注意点やコツを解説します。
- 音声を聞きながら理解する
- 英語らしい発音を心がける
- 発音をフィードバックしてくれる教材を選ぶ
音声を聞きながら理解する
音声変化を習得するには、5つのルールを頭だけで理解しようとするのではなく、音声ありきで学習を進めるようにしましょう。同じ単語でも、前後に組み合わさる単語によって音声が変化することがあるため、さまざまな音声を聞き取ることで、音声変化に対応できる能力を身につけることができます。音声付きの教材を選び、いくつものパターンをインプットすることが必要です。
英語らしい発音を心がける
発音練習の際、ネイティブ同然の発音を追求する必要はありませんが、「日本語英語」にならないように心がけると良いでしょう。日本人の発音にありがちな特徴として、すべての音に母音を入れたり、イントネーションが平坦だったりすることが挙げられます。頭の中にある日本語発音を取り払い、英語の音声をよく聞き、真似しながら発音することにより、ナチュラルな発音に近づくことができますよ。
発音をフィードバックしてくれる教材を選ぶ
発音は自分で正しいか判断することは難しく、自分ではできていると感じていても、実際はそうではない場合があります。そのため、発音の判断は第三者にゆだねることが効果的です。AIが発音を分析し、正しく発音できた箇所、復習が必要な箇所を示してくれるアプリや、オンライン英会話で発音を添削してもらうなど、ご自身の希望する学習スタイルを選ぶと良いでしょう。
Janickiコーチ
音声変化をマスターして聞き取れる英語を増やそう
英語の音声変化を学ぶことは、英語を聞き取る、話す、理解する上で重要な要素です。音声変化のルールを習得すると、音声なしの英文でも自分で音声変化をつけて話せたり読めたりするようになります。
本記事では、英語の音声変化で一般的な5つのルールを紹介しました。しかし、音声変化は英語の話者によっても異なり、ここに紹介した以外にも例外的に変化が存在します。音声変化に神経質になりすぎず、リスニング力向上の一環として楽しみながら学習を進められると良いでしょう。
音声変化を学ぶことは、後に英語でのコミュニケーションをよりスムーズに進めることに役立ちます。英語を聞いて話せるようになるためのトレーニングには、AI英会話スピークバディをご活用ください。AIにより、それぞれの学習者に最適化されたレッスンに加え、個性あふれる多彩なAIキャラクターとの英会話を通し、実践で使える英語表現が身につきます。気になる方は無料体験をお試しくださいね。
執筆者=アソミ