英語ネイティブが発音しない音とは?スペルと一致しない音の覚え方を解説
英語学習のプロの意見 : 3
「発音しない音と知らずにスペル通りに発音してしまい、相手に通じなかった」
「発音と綴りが一致しないため英単語が覚えられない」
と悩んだことはありませんか?
英語はスペルと発音が一致しない言語です。また、会話の中でネイティブが話す英語には、弱く発音したり、そもそも発音しない文字があったりします。
こうした現象に、英語を話したり書いたりする際に混乱する学習者もいらっしゃることでしょう。これらの英語を覚えることは根気が必要ですが、学習を重ねるうちにわかるようになっていきます。
本記事では、発音しない英語についてわかりやすく説明し、効果的な覚え方や教材についても紹介します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
この記事に登場する英語学習のプロ
上田 哲也
大学時代のバンクーバー留学(1年間)をきっかけに英語学習を開始。新卒で鉄鋼商社に入社し、財務部を経て海外営業で約4年間にわたりアジアや欧米のマーケットを担当。2020年にフリーランスの英語講師として独立。企業研修や自治体の研修の講師、DMM英会話なんてuKnow?回答者、IELTS™専門学校 PlusOnePoint 講師などを務める。英検®1級・TOEIC®満点・国連英検特A級・IELTS™8.0を保有。著書『時短省力 私の英語勉強法』
Monicoコーチ
中学校の義務教育で英語に出会い虜になる。その後高校生で語学研修でオーストラリアに滞在、全然英語が話せなくて絶望する。外国語大学に進学し、ひたすら英語と向き合い続け、8か月の語学留学の後、ようやく英語に自信がつく。大人向け英会話学校で現役講師を務める傍ら、英語学習者向けのコラムなどライターとしても活動中。
Konコーチ
大学卒業後に海外の企業にて勤務し、国際的なビジネスの場で活躍。英語での会議のファシリテーションなどを得意としています。海外にてネイティブの配偶者と暮らしつつ、日々新しい英語表現の学習に取り組んでいます。
英語に発音しない文字があるのはなぜ?
そもそも、スペルには存在するのに発音しない英語があるのはなぜでしょうか。これには、大きく分けて以下の2つの理由が挙げられます。
- 歴史的背景
- ネイティブスピーカーの話し方の特徴
歴史的背景
英語のスペルと発音が異なることがあるのは、他言語からの影響、そして発音の変化によるものです。
英語は、古くからラテン語やフランス語、ギリシャ語から文法や単語を借用してきました。その過程で、英語では発音されない文字が出てきたようです。
また、昔は発音していたものの、時代とともに発音しなくなり、綴りだけが残ったというパターンもあります。これらの要因が複雑に絡み合い、英語のスペルと発音の不一致を生んでいると考えられます。
ネイティブスピーカーの話し方の特徴
ネイティブスピーカーはより速く、短く相手に言葉を伝えたいと思う傾向にあります。特にカジュアルな場面では崩した英語を話すため、発音しない音やくっつく音が顕著に現れます。また、あえて崩した英語を使うことにより、相手に対してかしこまった態度ではなく、親しみを伝えるという文化背景もあるようです。
日本語でも、フォーマルな場面ではよりはっきりとした話し方が好まれるのと同様、英語でもフォーマルな場面でははっきりと発音します。しかし、ネイティブスピーカーは一つ一つの単語を区切って発音することはないため、スペル通りに発音しないことが多々あります。
発音しない英語は2パターンある
発音しない英語に関しては、大きく分けて2つのパターンがあります。
- 黙字・サイレントレターが含まれるパターン
- 英語の音声変化により発音しないパターン
黙字・サイレントレターが含まれるパターン
knowの" k "やhourの" h "など、スペルには存在するのに発音しない文字のことを、「黙字」や「サイレントレター」と言います。
黙字は、母音にも子音にも存在し、さらに英単語の最初の文字、途中の文字、最後の文字それぞれに出現します。
意外に思われるかもしれませんが、実は英単語の60%にサイレントレターが含まれているとされ、身近な存在でもあります。
英語の音声変化により発音しないパターン
英語は発音する中で音声変化を起こします。この音声変化により、単語の音が消えたりくっついたり、省略されたりして発音しない単語が出てきます。この音声変化は、特にネイティブ同士のカジュアルな会話の際に起きやすいです。
音声変化とは
英語の音声変化のルールは大きく分けて以下の5つがあります。
- 連結(リンキング)
- 脱落 (リダクション)
- 同化 (アシミレーション)
- ら行化 (フラップt)
- 弱形
特に、脱落(リダクション)が起きる際に発音しない音が出てきます。また、発音はするものの弱く発音したり、他の音と合わさったりするパターンもあります。
発音しない音声変化の例
上述した5つの音声変化のうち、特に発音しない/とても弱く発音するルールは以下の3つです。
- 脱落(リダクション)
- 連結(リンキング)
- 弱形
脱落 (リダクション)
脱落(リダクション)とは、スペルには存在するものの、通常の発音よりも弱く発音されたり、ほとんど発音されなかったりすることを指します。
以下に脱落する単語やフレーズの例を挙げます。(太字が脱落する文字です)
- can't:ケアント→ケアン
- good day:グッドデイ→グッデイ
- morning:モーニング→モーニン
- appointment:アポイントメント→アポインメン
- next day:ネクストデイ→ネクスデイ
- get back:ゲットバック→ゲッバッ
参考記事:英語の音声変化がわかればリスニング力に差がつく!5つのルールを覚えよう
連結(リンキング)
連結(リンキング)は、単語の最後の音が次の単語の最初の音とつながることで、単語同士の境目がなくなる現象です。
特に連結は、複数の単語が一つの単語の音のように発音されるため、聞き取りにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
以下に連結(リンキング)の例を挙げます。
- shake it off(シェキロ)
- let it go(レリゴー)
- put your hands up(プチョヘンザッ)
弱形
弱形とは、冠詞や前置詞など重要ではない単語(機能語ともいわれます)が弱く低く発音されるルールのことを指します。英語は強弱がはっきりしているため、重要な単語は強く、そうでない単語は弱く発音します。
日本語はリズムが平坦で、どの単語もある程度一定の強さで発音するため、英語も同じように平坦に発音しがちです。しかし、強く読む単語と弱く読む単語を区別して発音する練習を重ねることで、ネイティブが話すような英語のリズムを身につけられますよ。
弱く発音される機能語には以下のようなものがあります。
- 代名詞(it, him, myなど)
- 冠詞(a, an, the)
- 助動詞(can, do, willなど)
- 前置詞(at, in, onなど)
- be動詞(am, is, wasなど)
発音しない英単語(黙字・サイレントレター)の例
続いて、発音しない黙字・サイレントレターを含む英単語の例を挙げていきます。
- 最後に-eで終わる単語
- wrから始まる単語
- hから始まる単語
- kから始まる単語
- -ghを含む単語
- gnを含む単語
- -mb/-btを含む単語
- -stle/-stenを含む単語
- pを含む単語
- mnを含む単語
- scを含む単語
- dを含む単語
- isを含む単語
- ueを含む単語
- lを含む単語
- ouを含む単語
- uiを含む単語1
- uiを含む単語2
最後に-eで終わる単語
単語の一番最後にeがくる単語の発音は「マジックe」「サイレントe」などとも言われ、eの近くにある母音の読み方をアルファベット名そのままの読み方に変え、eの音は発音しません。
- a-e /eɪ/
make /meɪk/(作る)
sale /séɪl/(売る)
- e-e /iː/
complete /kəmˈpliːt/(完成させる)
scene /síːn/(シーン)
- i-e /aɪ/
like /laɪk/(好む)
price /praɪs/(値段)
- o-e /əʊ/
hope /hóʊp/(希望)
slope /sloʊp/(坂道)
- u-e /(j)uː/
cute /kjuːt/(かわいい)
rule /rúːl/(ルール)
have, were, come, movieなど、例外の読み方をする場合も多くあります。
wrから始まる単語
wrを含む単語では、wは発音せず、rの音から発音します。
例
- wrong /rˈɔːŋ/(間違った)
- write /rάɪt/(書く)
- wrap /rˈæp/(包む)
- wrench /réntʃ/ (ねじる)
hから始まる単語
hから始まる単語で、一文字目のhを発音しない単語は以下です。
- honest /άnəst/(正直な)
- hour /άʊɚ/(時間)
- honor /άnɚ/(名誉)
home, house, habitなど、hから始まってもhの音を発音する単語もあります。
kから始まる単語
kのあとにnが来る場合、kの音は発音しないことがほとんどです。
- knight /nάɪt/(騎士)
- know /nóʊ/(知っている)
- knee /níː/(ひざ)
- knead /níːd/(こねる)
-ghを含む単語
ghの音を発音しないパターンの単語は以下です。
- sight /sάɪt/(視界)
- bright /brάɪt/(明るい)
- thought /θˈɔːt/(考え・thinkの過去形)
同じghのスペルを持つ単語でも、laughやtoughなどの単語は/ f /と同じ発音をするものもあるため注意が必要です。
gnを含む単語
gの後にnが続く場合、gは発音しません。
- design /dɪzάɪn/(デザインする)
- foreign /fˈɔːrən/(外国の)
- align /əlάɪn/(一列にする)
- gnat /nˈæt/(ブヨなどの昆虫)
- gnash /nˈæʃ/(歯ぎしりする)
mb/btを含む単語
bをスペル通り読まないパターンです。mb, btと続く場合はbを発音しないことが多いです。
- bomb /bάm/(爆弾)
- climb /klάɪm/(登る)
- thumb /θˈʌm/(親指)
- subtle /sˈʌṭl/(微妙な)
- debt /dét/(借金)
- doubt /dάʊt/(疑う)
-stle/-stenを含む単語
-stleや-stenといったスペルでは、tを発音しない場合があります。
- castle /kˈæsl/(城)
- whistle /(h)wísl/(口笛を吹く)
- listen /lísn/(聞く)
- fasten /fˈæsn/(締める)
pを含む単語
pとsがつながるとき、はじめのpの文字を読まない場合があります。その他にpを発音しないパターンもあります。
- psycology /sɑɪkάlədʒi/(心理学)
- pseudo /súːdoʊ/(偽の)
- raspberry /rˈæzbèri/(ラズベリー)
- receipt /rɪsíːt/ (レシート)
mnを含む単語
語尾にmnがつく単語のnは発音しないことが多いです。
- autumn /ˈɔːṭəm/(秋)
- column /kάləm/(円柱)
- hymn /hím/(賛美歌)
scを含む単語
sとcが続く場合、cは発音しません。
- muscle /mˈʌsl/(筋肉)
- science /sάɪəns/(科学)
- scissors /sízɚz/(はさみ)
dを含む単語
単語の途中でdがつく場合、dを発音しない単語は以下です。
- Wednesday /wénzdèɪ/(水曜日)
- handsome /hˈænsəm/(ハンサムな)
- handkerchief /hˈæŋkɚtʃɪf/(ハンカチ)
isを含む単語
isを含む単語には、sの音を発音しないことがあります。
- aisle /άɪl/(通路)
- island /άɪlənd/(島)
-ueを含む単語
語尾にueがつく単語のueの音は発音しないパターンです。
- league /líːg/(リーグ)
- tongue /tˈʌŋ/(舌)
- colleague /kάliːg/(同僚)
- unique /juːníːk/(独特な)
- queue /kjúː/(列)
lを含む単語
- talk /tˈɔːk/(話す)
- walk /wˈɔːk/(歩く)
- half /hˈæf/(半分の)
- should /ʃˈʊd/(~すべきだ)
- could /kˈʊd/(~かもしれない)
ouを含む単語
oとuが組み合わさるとき、oの音を発音しません。
- group /grúːp/(集団)
- youth /júːθ/(若さ)
- soup /súːp/(スープ)
uiを含む単語
単語の中にuとiを含むとき、iは発音せず、代わりに/uː/という発音になります。
- juice /dʒúːs/(ジュース)
- fruit /frúːt/(果物)
- recruit /rɪkrúːt/(採用する)
uiを含む単語2
uとiが組み合わさり、今度はuを発音しない単語の例です。
- building /bíldɪŋ/(建物)
- circuit /sˈɚːkɪt/(回路)
- biscuit /bískɪt/(ビスケット)
- guitar /gɪtάɚ/(ギター)
発音しない英語を覚える方法
発音しない英語に関しては明確なルールがないため、日々の英語学習の中で口・耳・手を使って覚える必要があります。お手本の音声をよく聞き、声に出して発音したり、ノートに書き取ったりしながら覚えていきましょう。
以下に、効果的な学習法を挙げていきます。
- フォニックス学習
- ネイティブの発音を聞いて音読
- ディクテーション
- 発音記号を見ながら単語を書く
フォニックス学習
フォニックスとは、英語の発音とスペリングのルールを学べる学習法です。一部の黙字・サイレントレターに関してもフォニックス学習でカバーできますので、一連の発音の規則性を覚えておくと良いでしょう。
フォニックス学習により、まずは音素単位で発音の基礎的なルールを知り、口や舌の動かし方を習得しましょう。基本的なルールが身についたら、発音記号を覚えたり、音声変化の学習へ移行したりしましょう。
フォニックスの詳しい学習法については、以下の記事をご参照ください。
関連記事:フォニックスの勉強法やメリット・学習のコツを解説!大人にこそおすすめ理由とは?
ネイティブの発音を聞いてリピーティング
レベルに合ったテキストと音声を用意し、テキストを見ながら音声を聞きます。意味がわからない単語やフレーズがあれば調べておきましょう。
英文の意味が把握できたら、一文ごと・もしくは単語の切れ目などで一時停止し、リピーティングを行います。何度か行って口が慣れてきたら、オーバーラッピング(お手本と同時に、かぶせるように発音する)やシャドーイング(テキストを見ずに音声が流れた直後に発音する)を行うとさらに効果的です。
お手本と同じように発音すると、発音しない部分や弱く発音する部分が把握でき、よりネイティブに近いリズムやイントネーションで話せるようになりますよ。さらに、お手本を真似して自分でもその音を再現できると、脳がその音を認識するようになるため、聞き取る力が大きく向上します。
発音記号を見ながら単語を書く
発音記号は正しい発音を覚えるのに役立つツールです。先述したように、英単語のスペルと発音は一致しないことが多いです。しかし、発音記号を見ながら発音したり、書く練習をしたりすることで、正しい発音の仕方とスペルとを覚えられるようになります。
英語の発音記号は約40種類あるとされていて、日本語にない発音を持つ音も多数あります。特に母音は、口の開け方や大きさにより出す音が変わり、日本人には難しい発音もありますが、発音記号を覚えることで発音がクリアになり、正確に伝わりやすくなりますよ。
発音記号の重要性については以下のQ&Aでも取り上げられています。
上田 哲也
ディクテーション
ディクテーションは、音声を聞いて内容を書き取る学習法です。ディクテーションは、黙字を含む単語にも、音声変化を伴った英語にも両方対応できます。
ディクテーションには教材やアプリによっていくつか種類があり、全文書き取りのもの、単語並び替えのもの、穴埋め式などがありますが、スペルをきちんと覚えたい方には全文書き取り型のディクテーションがおすすめです。お手本の音声を繰り返し聞いて紙に手書きしたり、キーボードで入力したりしましょう。
全文書き取りタイプはすべて書けるようになるまでに何度も聞く必要があり、高負荷なトレーニングでもあります。しかし、文字情報と発音を頭の中で一致させるには効果的です。まずは聞き取りやすく短文のものから始めると良いでしょう。
また、音声変化に対応するためには、ディクテーションを通じて聞き取れる部分と聞き取れない部分を見つけ出し、自分の課題や弱点を明確化することが効果的です。何度聞いてもわからない場合は、テキストを見て、音声と合わせて発音しながら進めましょう。
発音しない英語や音声変化を覚えられるサイト・教材
続いて、黙字・サイレントレターを含む英語や、音声変化の学習に効果的な教材やアプリを以下に紹介します。
- Silent Letters for Kids | Reading & Pronunciation | Kids Academy
- Oxford Online English- English Pronunciation Lessons
- あいうえおフォニックス
- Listening Hacker
- 発音記号キャラ辞典
Silent Letters for Kids | Reading & Pronunciation | Kids Academy
Silent Letters for Kidsは、ネイティブの子ども向けのYouTube動画です。音声はすべて英語ですが、アニメーションやエフェクトを効果的に使いわかりやすく黙字・サイレントレターの説明をしているため、英語初心者の方でも理解しやすい内容で、リスニングの練習にもなります。
Oxford Online English- English Pronunciation Lessons
Oxford Online Englishは、オックスフォード大学出版局が提供するYouTubeチャンネルです。中でもEnglish Pronunciation Lessonsは、発音しないサイレントレターや音声変化の解説も含め、発音について学べる動画を複数まとめています。
各動画は、Oxford Online Englishのウェブサイトとも連携しており、概要欄のリンクから各動画に出てくる単語やフレーズを使ったミニクイズにもアクセスできます。動画で学んだ内容の理解度を高められますので、合わせてトライしてみてください。
あいうえおフォニックス
あいうえおフォニックスは、子どもから大人まで、あらゆる英語学習者にとって有益なYouTubeチャンネルです。フォニックスの解説動画は発音ごとに細かく分類されているため、英語の発音を一から学習したい方に最適です。
あいうえおフォニックスでは特に日本人が間違いやすい英語の母音や、子音の発音の仕方を丁寧に解説しています。かわいいキャラクターと癒し系の話し方で、楽しみながらフォニックスを学べるのが魅力です。一部音声変化についての動画もアップされています。
Listening Hacker
・画像引用:App Store
Listening Hackerは、英語の音声変化の学習に特化したアプリです。先述した5つの音声変化のルールに短縮形をプラスした6つの音声変化を学べます。各ルールの詳しい説明や、例文をネイティブの音声と共に聞いて理解を深めることができます。確認テストでは、音声を聞き取って単語を並び替えるスタイルのディクテーションを行います。
音声変化についての理解をピンポイントに深めたい方には最適なアプリです。
発音記号キャラ辞典
発音記号キャラ辞典は、発音記号を擬人化し、マンガでその音の特徴や発音の仕方を解説している書籍です。
発音記号1つにつき6ページ分のボリュームがあり、音のニュアンス・発音の仕方・スペルとの関係に至るまで詳しく説明されており、マンガを読みながら発音記号を覚えることができます。音声も無料でダウンロードできるため、音声と合わせて発音記号を学べます。発音記号を覚えたいけれど苦労した経験のある方に最適な一冊です。
発音しない英語を覚えるときの注意点やコツ
次に、発音しない英語を覚える際の注意点やコツについて以下に解説します。
- サイレントレターを含む単語をグループ化する
- 日常的に使う場面を作る
- 音声変化の学習は声を出しながら行う
- 日本語訛りでもOK
- 明らかなカタカナ発音には注意
サイレントレターを含む単語をグループ化する
一部例外はあるものの、黙字・サイレントレターを含む単語のスペリングには一定の法則があります。
そのため、似たようなサイレントレターを持つ単語をグループ化して覚えると効果的です。例えば、"sight"、"right"、"bright"のような単語はすべてi以下は同じ発音となります。
自分の中でパターン化しておくことで、似たスペルの知らない単語が出てきたときに、発音を予測しながら読めるようになりますね。
日常的に使う場面を作る
どうしてもスペルが覚えられない単語がある場合は、半強制的に日常で使う場面を作ることが効果的です。
英語日記のテーマに必ず特定の単語を使って英文を作ったり、英会話レッスンや独り言英語で発話したりしてみましょう。
さらに裏ワザとしては、覚えたい単語をパソコンにログインするパスワードに設定することで、日常的にスペルの練習ができます。
音声変化の学習は声を出しながら行う
脱落(リダクション)や連結(リンキング)などの音声変化のルールを学習する際は、ただ聞くだけではなく実際に声に出しながら行うことがポイントです。はじめはゆっくりめのスピードで音声を流し、テキストを見ながらリピーティングや音読を行いましょう。
どの音を発音しないのか、つながる部分はどこかよく聞き、少しずつ速いスピードでも言えるように練習すると効果的です。
声を出しながら練習することの重要さは、以下のQ&Aでも説明しています。
Monicoコーチ
日本語訛りでもOK
英語を話す際、日本語訛りになることを気にする方がよくいらっしゃいますが、自信を持って堂々と話してOKです。
英語話者のうちネイティブは約20%、非ネイティブは約80%で、非ネイティブの英語話者の方が圧倒的に多いです。それぞれの国の英語話者には各国特有の訛りがあることが多いですが、気にせずに話しています。
英語らしい発音で話せるように心がけることが大切ではありますが、発音しない箇所、弱く言う箇所を意識して話すことで、よりクリアで相手に伝わりやすい英語になります。
明らかなカタカナ発音には注意
日本語訛りでもOKと上記で説明しましたが、明らかなカタカナ発音には注意が必要です。もし、英語で話す際に相手に伝わらなかったという経験が何度もあるなら、以下のアドバイスを参考にしてみてください。
Konコーチ
発音しない英語は繰り返し練習して攻略しよう:まとめ
黙字やサイレントレターについて考えると、英語の歴史的な一面が知れて興味深い一方、スペルと発音が違うのは学習者にとっては困りものです。普段の学習にプラスして、上記で紹介した学習を試してみてください。繰り返し練習するうちに身についていきますよ。
また、実際に自分でも発音しながらスペリングを覚えたり、音声変化のルールを身につけたりしましょう。発音する際はお手本の音声を徹底的に真似ることが上達への近道です。
発音は自分で評価することが難しく、できたつもりでも実は違う発音として認識されることもあるため、発音練習の際には発音を評価・フィードバックしてくれるツールを使うことをおすすめします。
AI英会話スピークバディは、AIが発音をすべてフィードバックし、学習者の発音を発音記号レベルで表示します。そのため、自分の発音がどのように聞こえるのかを客観的に判断することができますよ。スピークバディではAIが各ユーザーの苦手な発音を把握し、最適なタイミングで発音のレッスンを提供します。英会話の練習をしながら、発音もブラッシュアップできますので、気になる方は無料体験をお試しください。
執筆者=アソミ