English Grammar in Useの使い方・勉強法をプロが解説
英語学習のプロの意見 : 3
・社会人になって英文法をやり直したい
・English Grammar in Useの使い方を知りたい
・効果的な勉強方法はないだろうか
このような悩みはありませんか。
English Grammar in Useは、すべてが英語で書かれている世界で人気の英文法書のひとつです。
しかし、ページ数も多く、すべて英語であるため、他の参考書・教材と比較をすると使い方や勉強法に悩む方も少なくありません。
この記事では、英語学習のプロがEnglish Grammar in Useの特徴から基本的な使い方・勉強方法、活用方法までをまとめています。
上手く使えるとスピーキングなどのアウトプットにも活かせるので、English Grammar in Useに興味がある方はぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
まずは、English Grammar in Useならではの特徴を一緒にチェックしていきましょう。
この記事に登場する英語学習のプロ
Masumiコーチ
子供の頃から海外に興味があり、海外ドラマや洋画を観たり、洋楽を聞くうちに英語をもっと勉強したいという気持ちになる。外国語大学に進学し、第二言語習得論や異文化コミュニケーションを学ぶ。卒業後、オーストラリアに1年間語学留学。家庭教師、個別指導塾講師、翻訳、訪日外国人接客業務などに従事。英検®1級、TOEIC®970点取得。
Monicoコーチ
中学校の義務教育で英語に出会い虜になる。その後高校生で語学研修でオーストラリアに滞在、全然英語が話せなくて絶望する。外国語大学に進学し、ひたすら英語と向き合い続け、8か月の語学留学の後、ようやく英語に自信がつく。大人向け英会話学校で現役講師を務める傍ら、英語学習者向けのコラムなどライターとしても活動中。
Mokoコーチ
留学経験なしに国内で英語を学習。英語講師/ホテル勤務、地球一周の船旅でボランティア通訳を経験。コーチ歴4年目、現在までに英会話やTOEIC®のコーチングで100名以上のラーナーさんの学習を支援しました。
English Grammar in Useの特徴
English Grammar in Useは2018年の時点で、シリーズ累計3,200万部の売り上げになるほどの人気がある英文法書です。
著者は17年間母国語である英語を教えた経験があるRaymond Murphy(レイモンド・マーフィー)さんによって書かれており、1冊で145もの英文法について学べます。
English Grammar in Useの特徴をまとめると次のとおりです。
- 英語で英文法が学べる
- ネイティブの感覚を理解できる
- 会話に使える自然な例文が使われている
- 1ユニット完結なので好きな箇所から学習可能
- 約380ページという圧倒的なボリューム
単なる「文法書」ではなく、「話すこと」に重点を置いているところも世界中の英語学習者に選ばれる理由だといえるでしょう。
次項からは、English Grammar in Useの使い方やより活用するための勉強方法を紹介していきますね。
基本の使い方・勉強法 | English Grammar in Use
まずは、English Grammar in Useの基本的な使い方を紹介していきます。
【基本的な勉強方法】
1. 左ページの文法についての解説を読む
2. 右ページの練習問題を解く
3. 答え合わせ・わからなかったところにチェック
4. 音読をする
5. 問題集を何周もする
目次を見ながら苦手な箇所から始めるのでも、最初から順番に進めていくのでもOKです。
解説ページには絵や表もあり、わかりやすい英語で書かれているので安心してください。
ケンブリッジの公式サイトからサンプルも確認できるので、気になる方は事前にチェックしてみてくださいね。
①左ページの解説を読む
まずは、左ページに書かれている文法についての説明を読んでみましょう。
English Grammar in Useの解説ページには、
・文法についての簡単な説明
・実際の会話で使われる例文
・使う場面をイメージできるイラストやポイントをまとめた表
などが載っています。
例文はコミュニケーションなどで使われる実践的なものばかりなので、口に出して読みながら理解を深めていくのもおすすめです。
文法のポイントだと思う箇所にマーカーを引いておくと、復習をする際にも便利ですよ。
②右ページの問題を解く
English Grammar in Useの左ページにある文法の用途や文の作り方を理解したら、右ページにある問題を解いていきます。
日本で人気がある中学校の復習ができる教材などと比較をすると問題数が多くて驚くかもしれませんが、どれも実践的な例文なので「取り組みがいがある」と感じる方も多いでしょう。
何度も復習をしようと考えているなら、次のどちらかの方法で進めていくのがおすすめです。
・解答は別のノートに書く
・赤シートで隠れる色で記入する
③答え合わせ・わからなかったところはチェック
3つ目の使い方・勉強方法のステップは、どのくらいできたかの答え合わせです。
English Grammar in Useの解答ページを見て、
・正解した箇所
・わからなかった箇所
・間違えた箇所
などを確認しましょう。
一冊の中に解答ページが含まれているため見にくいと感じる場合は、スマートフォンやタブレットなどで写真を撮り、それを見ながら丸つけをすると楽ですよ。
解答についての解説は載っていないため、気になることがある場合はインターネットなどで調べたり、ChatGPTなどに聞いてみたりするとより理解が深まります。
わからなかったところや間違えたところは、あとで復習しやすいようにチェックマークなどをつけておきましょう。
④音読をする
「文法への理解が深まるだけで良い」という方は次のステップに進んでもOKです。
もし、「英語でコミュニケーションがとれるようになること」が目的なら、English Grammar in Useに登場した例文を音読しましょう。
問題を解いた後に行うことで、英文の意味を理解しながら口に出す練習ができます。
音読はスピーキング対策にはもちろん、リスニング対策にもなる学習方法なので積極的に取り組みたいところ。
時間を確保できるなら、何度か練習をした後に英文を見ずに言えるかどうかを試してみるのもおすすめです。
音読の効果については、次の記事にもまとめているので興味がある方はあわせて読んでみてくださいね。
伸びないのはやり方が原因?英語音読の効果的な方法やおすすめ教材
⑤問題集を何周もする
English Grammar in Useの使い方・勉強方法の最終ステップは復習です。
全てのページや苦手箇所をやりきったら、2周目に突入します。
理由は復習をしなければ、定着が難しいからです。
ネイティブが実際に使う多くの例文が載っているEnglish Grammar in Useを何周もすることで、正しい英文が作れるようになるだけではなく、使える表現や語彙も増えていくでしょう。
「復習の時間の確保が難しい」という場合は、前回間違えた問題だけを解き直すことから取り組んでも英語力は向上していきますよ。
1冊の問題集を何周すべきかについては、次のQ&Aも参考になるかもしれません。
Masumiコーチ
もっと活用したい方向け | English Grammar in Useの使い方・勉強法
English Grammar in Useには基本的な使い方以外にも、例えば次のような活用方法があります。
【English Grammar in Useの活用方法】
1. リスニング・スピーキング対策として活用する
2. 語彙力アップのために活用する
3. 文法の辞書として使う
4. ネイティブの感覚や英文法への理解を深めるために使う
自分がつけたい力や今何が必要なのかなど、目的に合わせて使い方を変えるのもおすすめです。
それぞれの勉強法について簡単に紹介していきますね。
リスニング・スピーキング対策として活用する
1つ目に紹介する English Grammar in Useの活用方法は、リスニング・スピーキング対策として使うことです。
ネイティブが会話で使う例文が多く載っているため、話したり、聞いたりできるようになると実際のコミュニケーションで役立ちます。
具体的には、
・English Grammar in Use(ebook版)の音声を聞く
・モデル音声を活用して音読を行う
などの方法があります。
English Grammar in Useのebook 版では、音声も聴くことが可能です。
音読をする際はオーバーラッピングやシャドーイングを取り入れることで、よりリスニング・スピーキング力の向上に繋がりますよ。
オーバーラッピングなどについて具体的に知りたい方は、次の英語学習のプロの意見も参考にしてみてください。
Monicoコーチ
語彙力アップのために活用する
English Grammar in Useをより活用するための使い方・勉強方法は、語彙力アップのための使用です。
English Grammar in Useには、他の参考書よりも多くの例文・問題が載っています。
文章の意味を理解して覚えることで、使える表現や単語も増えていくでしょう。
英語の文法名も英語で学べるため、
・英語を学んでいる方
・日本人以外の英語の先生
などと文法の話もできるようになるというメリットもありますよ。
英語の語彙力の増やし方について知りたい方は、次のQ&Aにも目を通してみてくださいね。
Mokoコーチ
文法の辞書として使う
文法の復習などには使わずに、English Grammar in Useを辞書として使う方法もあります。
解説ページには1つの文法について詳しく書かれており、例えば「現在形」についての説明には次のようなものがあります。
【現在形を使う時】
- 職業について説明する時
- 一般的なことについて説明する時
- いつもまたは繰り返し行われることについて説明する時
- 行動の頻度などを述べる時
- I promise / I apologiseを使う時
英語学習で多くの情報をインプットしていると、頭の中がごちゃごちゃになってしまうこともありますよね。
English Grammar in Useは「文法の詳しい使い方を確認したい」という時の辞書としても最適です。
ネイティブの感覚や英文法への理解を深めるために使う
最後に紹介するEnglish Grammar in Useをもっと活用するための使い方・勉強法は、ネイティブの感覚や英文法への理解を深めるための使用です。
English Grammar in Useは英語を何年間も教えてきたネイティブによって書かれています。
そのため、解説を読むことでネイティブがどのような感覚で文法を使っているのかが理解できます。
学校で教わった基本的な使い方だけではなく、使用をする際の具体的なシチュエーションもイメージできるため英文法への理解もより深まるでしょう。
English Grammar in Useがおすすめできない方
English Grammar in Useは、「英語を英語で学習したい」「ネイティブの感覚を理解したい」「実践的な表現を学びたい」という方におすすめできる実用的な文法書です。一方で、次のような方はEnglish Grammar in Useでの学習を苦痛に感じたり、進めるのに時間がかかりすぎたりしてしまうかもしれないので、当てはまる方はサンプルを見てから自分に合うかどうかを確認してみてくださいね。
【おすすめできない方】
- 英語が全く読めない
- 中学校レベルの文法がまだ理解できない
- 練習問題が多いのは苦手
「英語が全く読めないけれど、使ってみたい」という方は、他の教材で学び直してからEnglish Grammar in Useを使ってみるという方法もありますよ。負担なく学び直したい方は、次の教材についての記事も参考になるかもしれません。「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」の効果的な使い方
自分に合った使い方・勉強法でEnglish Grammar in Useを活用しよう
今回はEnglish Grammar in Useの基本的な使い方・勉強法や、より活用するための方法を紹介しました!
英語で書かれた文法書なのでハードルが高く感じる方も多いかもしれませんが、「話せるようになること」をベースに作られているため、ネイティブが使う表現が多く載っていて学びがいのある一冊です。
英文法の辞書などとしても活用できるので、自分に合った使い方をして英語力アップを目指していきましょう。
「日本語の解説がほしい」という場合は、「マーフィーのケンブリッジ英文法」という日本語版もあるので、合わせてチェックしてみてくださいね。
執筆者=ゆりな