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英語勉強ノートはいらない?5つのメリットと具体的な活用法

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英語学習のプロの意見 : 2

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英語を勉強している社会人の中には「英語のノートは作ったほうが良いのか」「学んだことをまとめるのは、ノートとパソコンのどちらが効果的なのか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

 また、ノートを作ってみたものの、うまく活用できていない人もいるかもしれません。 

結論からお伝えすると、ノートの作成にはコツが必要です。書き方を工夫できれば、英語の理解や記憶がはかどり学習に役立つでしょう。さらに、実用的に作成されたノートは自分専用の参考書となるため、パソコンよりも効率の良い勉強に繋がります。 一方で、”参考書を写しただけのノート”や、”ノートを作ること自体が目的となった勉強”は推奨できません。

 この記事では、ノートを作る5つのメリットと具体的な作成術やコツを解説します。さらに、ノートを活用した英語の学習法も紹介します。

すぐに実践できる方法ばかりのため、ぜひお役立てください。

この記事に登場する英語学習のプロ

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ERI

大学卒業後、大手電子部品メーカーの営業職として勤務。英語の必要性を感じ社会人になってから英語学習をリスタート。仕事、子育てと両立しながらもTOEIC®︎400点から900点台へ独学でスコアアップ。英語講師を経て現在は英語コーチ5年目。得意分野は初心者さん向け、大人のやり直し英語とTOEIC®︎対策。10代から60代まで160人以上の幅広い学習者さんのサポート。TCS認定コーチとしてライフコーチングも提供中。公式HPブログでは、仕事や子育てなどで忙しい大人世代が、ご機嫌に英語学習を続けていくための気持ちの整え方、ちょっとしたコツを発信中。

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林 智代乃

発達(心理/特性/認知/脳)を活かし、英語をこどもの個性を活かすツールに育んでいく関わりについて伝えるグローバル子育てコーチコンサルタント。英文学科卒の元幼稚園教諭。小中高の元個別塾講師(全科担当)・オーストラリア現地幼稚園にての研修経験・J-SHINE(小学校英語指導者資格)チャイルドマインダー・チャイルドボディセラピストなどの資格や経験を通して、たくさんのお子さんたちとおうちの方達と関わってきた経験をもとに、幼児期だけでなくその前後の発達段階も通し諸々の発達や心理を中心に学んできた経験も併せ、様々な角度からのアプローチ等をお伝えしている。自身の子は凸凹な特性を持ち、おうち英語で育んだ英語は興味関心を深めるツールとして使うバイリンガル。HPブログ記事やInstagramからもその様子を発信しており、学校との付き合い方はやや個性的。

英語勉強ノートを作る5つのメリット

英語勉強ノートを作る5つのメリットを紹介します。

  1. 勉強内容の理解を深め、長期記憶にしやすい
  2. 課題の整理ができ、いつでも復習しやすい
  3. よく使う内容をまとめおけば、実践で使いやすい
  4. 単語・文法を関連づけてインプットしやすい
  5. 努力が可視化され、モチベーションを維持しやすい

メリットを理解することで、ポイントを押さえた実用的なノートが作れるでしょう。それぞれ詳しく解説します。

勉強内容の理解を深め、長期記憶にしやすい

1つ目のメリットは、勉強内容の理解を深め、長期記憶にしやすいことです。

ノートにまとめるには、新しい知識の情報を整理し、自分の言葉に置き換える必要があります。この過程を経ることで、単語の意味や英文法の概念など、勉強内容を能動的に理解できるようになります。

また、パソコンを使うのではなく、ノートに書いて学ぶことも重要です。プリンストン大学の研究によると、パソコンで講義内容をメモするよりも、手書きで取るほうが新しい知識をより吸収できるとの報告があります。

実際に手書きでノートを取った生徒のほうが、テストの成績も良かったそうです。手を動かして書き出すことで、脳が刺激され長期記憶に残りやすくなることが理由です。

参考:The Pen Is Mightier Than the Keyboard: Advantages of Longhand Over Laptop Note Taking

課題の整理ができ、いつでも復習しやすい

2つ目のメリットは、課題の整理ができ、効率よく復習できることです。複数の教材で勉強している場合、苦手な項目を1冊のノートにまとめることで、振り返りがしやすくなります。

また、すでに理解している内容や必要のない情報も、参考書には含まれています。網羅的な勉強には便利ですが、復習する時は必要な情報を探し出す手間がかかるでしょう。反復が重要な英語学習において、復習しやすい環境を整えることは効率的な勉強の近道です。

よく使う内容をまとめておけば、実践で使いやすい

ノートを作ることで、学んだ内容を実践で使いやすくする利点があります。

勉強していても「詳しくは覚えていない」「使えるレベルまで整理されていない」状況では、実践に活かせません。しかし、ノートにまとめておけば、必要な時に使いたい情報をすぐに探し出せます。利用シーンに合わせて、自分用にまとめられた内容を重点的にアウトプットできるのも利点です。

仕事で英語の電話対応をする人であれば、出勤前に”電話対応で使えるフレーズ”をまとめたページを見返すと実践的です。

【関連記事】英語の電話対応で今すぐ使えるフレーズ集!実践しやすい事例付き

単語・文法を関連づけてインプットしやすい

Q.英語の難しい単語の覚え方が知りたいです。
ERIコーチ

ERI

長くて難しい単語は、色々な角度から覚える工夫をすると記憶に残りやすくなります。
続きを読む

単語・文法を関連づけてノートにまとめることで、効率の良いインプットが可能です。脳科学では、複数の知識や記憶と関連づいた内容は定着しやすいと実証されています。

参考書や単語帳に散らばったさまざまな単語やフレーズを、1冊のノートに関連づけてまとめることは、科学的な観点からも効率の良いインプット方法です。加えて、派生した内容も同時に学べるため、インプット量を増やす効果も期待できます。

努力が可視化され、モチベーションを維持しやすい

ノートを作ることで努力が可視化され、やる気を維持する効果があります。以下の方法を試せば、勉強の達成感も得られるでしょう。

  • インクの減りがわかる透明ケースのペンを使う
  • ルーズリーフタイプではなく使い切りのノートタイプを使う 

今までの努力を客観的に判断する機会は多くありません。ノートやペンなどで可視化を心がけるとモチベーションを維持しやすいでしょう。

【カテゴリー別】英語勉強ノートの書き方

単語・文法・英会話にわけたノートの書き方を紹介します。ノートはすべての情報を1冊にまとめず、カテゴリーにわけて作成することがポイントです。

単語編

単語ノートを作る際は、ノートに書き出す単語を選定することがポイントです。

単語帳に載っているすべての単語を書き出すと、時間がかかるうえに、どの単語が重要かわからなくなります。ノート作りの目的である”効率の良い勉強”から遠ざかってしまうため、気をつけましょう。

ノートに書き出す単語は以下の2種類です。

【ノートに書き出す単語】
  • 単語帳で覚えられなかった英単語(単語帳を3周程しても覚えられない単語)
  • 自分にとって必要な単語

単語量を増やしたい人は、類義語や関連表現も記入すると効率的に覚えられます。また、リスニングやスピーキング力を伸ばしたい人は、発音記号や自分なりの例文を追記することで、活用方法まで学べるでしょう。英語を学ぶ目的に合わせて、書き方をカスタマイズすることが重要です。

たとえば「返金・払い戻し」を意味する”refund”は、以下のように書きます。

・類義語であるpayback,repayなども書く

・re =再び、fund = 資金の語源を記入し、記憶のフックを増やす

・We’ll refund your money.( 仕事で使えそうな文章を記入する)

また、文字で単語を覚えることが苦手な人は、右脳を刺激するノートを意識すると効果的です。右脳はイメージを記憶する働きがあります。そのため、イメージ(絵・図)も一緒に記入します。refundであれば、以下のような書き方ができます。

単語イメージ

自分だけの仕様で書かれた単語ノートは、市販の単語帳よりも実用的でしょう。

【関連記事】英単語の覚え方を解説!覚えられない4つの原因と6つの対策

英文法編

英文法ノートを作る際は、参考書の解説を書き写すのではなく、自分の言葉に書き換えることが大切です。自ら書いた内容は、復習の際に記憶が戻りやすい利点があります。参考書の例文を自分流にアレンジする方法も効果的です。

ノートに書き出す文法は、以下の2種類です。

【ノートに書き出す文法】
  • TOEIC英検などの問題集で間違えた文法
  • 今後使ってみたい文法

文章を書くのに時間がかかります。余分な情報は削ぎ落とし、本当に必要な情報のみを箇条書きで書くと良いでしょう。

文法イメージ

間違えた文法をノートにまとめることで、あなたの苦手分野に特化したノートが完成します。また、今後使ってみたい文法を書いておくことも大切です。ノートに記すことで、復習の度に目に入り、記憶に残りやすくなるでしょう。

英会話編

会話力を上げたい人は、英会話専用のノートを作ると効果的です。ノートに書き出す英語は以下の2種類です。

【ノートに書き出す文章・単語】
  • 言いたいのに言えなかった単語・文章
  • 聞き取れなかった単語・フレーズ・文章

スムーズに言えなかった英語を書くことで、自分に必要な表現を増やせます。また、聞き取れなかった文章を書き出すことも大切です。

単純に知らない単語やフレーズだった場合は、覚える単語として追記します。知っているけれど聞き取れなかった単語やフレーズは、聞き取れなかった原因(発音を間違って覚えていた・音声変化を知らなかったなど)を記入しましょう。 

例:I’ve got to go. → gotta go (ガァラァゴ)音声変化 

実践では、言い慣れた英語ばかりを使ってしまう人も多いのではないでしょうか。その場限りの英会話をしていては、効率よく上達できない可能性があります。実践でうまく表現できなかったことや聞き取れなかったことはノートに記録し、しっかりと復習することが大切です。 

【関連記事】効果的な英語のリスニング勉強法|聞き取りが苦手な人が上達するためのコツ

英語勉強ノート作りのコツ

英語ノート作りの3つのコツを紹介します。 

  1. 見出しや色わけを統一し、書き方のルールを決める
  2. 自分が理解しやすいように書く
  3. 余白を作り書き足していく

これらのコツを意識することで、有用なノートが出来上がります。

書き方のルールを決める

書き方を統一すると、どこに何が書いてあるのかがすぐにわかるでしょう。また、書き方にも迷いません。ポイントは、見出しと色わけを一定のルールで決めることです。

見出し

見出しの位置やサイズを統一することで、見やすいノートが完成します。

<見出しの書き方の例>
  • 見出しの位置:
  • 大見出し:ページの一番左端
  • 小見出し:2~3文字下げた位置
  • ※見出しの位置を揃えることで内容をしっかりと区別する
  • 見出しのサイズ:
  • 大きめの文字や太めの文字で目立つように書く

見出しは「電話対応のフレーズ」「関係代名詞の使い方」など、自分なりのタイトルで書くとわかりやすいでしょう。また、より簡単にノートの情報を見つけたい人は、インデックスシールを活用することをおすすめします。

色わけ

色わけのルールを統一することで、重要な箇所が一目でわかり、振り返りしやすくなります。

たとえば、苦手な単語・文法は青、会話で使いたい単語は赤、後から追記した新しい情報は緑など色わけのルールをしっかりと作ることがポイントです。

色が持つ効果を活用しても良いでしょう。青はストレスを抑え、集中力を上げる効果があります。苦手なことは青で記入すると落ち着いて見直しができるでしょう。

赤は暗記シートに活用できます。必ず会話で使いたいフレーズを赤で記入することで、しっかりと暗記できたのかを確認できるため便利です。

色は3色ほどが最適です。淡い色ではなく、はっきりと目立つ色のほうが見やすいでしょう。

自分が理解しやすいように書く

Q.視覚優位の人が英単語を覚えるなら、どんな勉強法がいいですか
林 智代乃コーチ

林 智代乃

イメージで捉えていく形の学習法がおすすめ!
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林 智代乃

「イメージで捉えていく形の学習法がおすすめ!」

ノートに書く際は、自分が理解しやすいように書くことが重要です。

前述したとおり、教材の文章は自分の言葉ではないため、そのまま書き写してもイメージしにくい可能性があります。文字でわかりにくいことは、イラストや図、表などで表現しても良いでしょう。

箇条書きや記号、略語を使うとさらにすっきりとしたノートが完成します。

【ノートに使える記号・略語】
  • ex :たとえば
  • p1:1ページ
  • ⇔:対義語
  • ★:重要

余白を作り書き足していく

余白(項目ごとに2〜3行+左右)を作っておくことで、あとから書き足せるため便利です。十分な余白があれば、自由に追記ができ効率良く知識の穴埋めができます。

新たな情報を適切なページに書き足していくことで、洗練された実用的なノートが完成します。

ノートを活用して英語の勉強の効果を最大化する方法

最後に、ノートを活用して英語の勉強の効果を上げる2つの方法を紹介します。ノートを作ることが目的ではありません。毎日の勉強に活かすことで、ノート作りの最大のメリットが生まれます。参考にしてください。

発話や会話などアウトプットでも積極的に使う

1つ目の方法は、アウトプットで活かすことです。ノートに書いて終わりにせず、自分流にアレンジしてスピーキングに繋げることが大切です。

実際に会話をする機会のない人は独り言でもかまいません。最初は、ノートを見ながら新出単語やフレーズをアウトプットしましょう。繰り返すことで、ノートがなくてもスムーズに言えるようになります。

インプットとアウトプットのバランスのとり方を詳しく知りたい人は、「英会話が全然上達しないのはなぜ?原因と壁を乗り越えるための実践法を紹介」を参考にしてください。

いつでも取り出せてすぐ勉強できる用意をする

いつでも持ち歩いて、空いた時間で見返す習慣を付けると効果的です。

ノートに書くだけでは、知識は定着しません。繰り返し復習することが大切です。そのため、ノートは常に持ち歩き、スキマ時間に見返すことが大切です。 

ノートを選ぶ際は持ち運びを考慮して選びましょう。A5サイズであれば、かばんに入れても邪魔にならず、電車の中でも開きやすいサイズです。

実践的な英語力を効率良く身につけるならAIアプリを活用しよう

英語の勉強ノートを作ることは、学習内容の深い理解に繋がるうえ、復習に活かしやすいメリットがあります。積極的にノートを作成し、効率良く勉強しましょう。

ただし、英語のノート作りを目的にせず、ノートを活用することが重要です。特に、英会話が出来るようになりたい人は、ノートにインプットした内容をアウトプットに繋げることが重要です。

「アウトプットする場が足りない」「覚えた表現をすぐに試したい」人は、AI英会話アプリ「スピークバディ」を試してはいかがでしょうか。スピークバディなら、いつでもAIと会話の練習ができます。相手はAIのため、間違いを気にせず新しい表現にどんどん挑戦できることもポイントです。

また、正しい表現や発音のフィードバックもくれるため、効率良く学習ができます。1回の学習は15分のため忙しい人でも毎日継続できるでしょう。今ならアプリ無料ダウンロード、お試し体験が可能です。ぜひ「スピークバディ」を試してみてください。

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