精読は文法や語彙の知識を正確に活用して文章を正しく理解していく学習です。そしてこのときの理解の確認方法は、独学においては和訳を用いることが一般的です。このため、精読の学習においては文法的な解説と全文和訳の載っている学習書を用いるのが効果的です。
このような学習書には、文レベルで演習していくタイプと、まとまった文章を素材として読み込んでいくタイプのものがあります。前者のタイプでもっとも厳密に分析を行っていく物として知られているのが、薬袋善郎先生の一連の著作で、もっとも基本的なものが『
基本文法から学ぶ英語リーディング教本』(研究社)です。大学受験生向けのものですが、『
英文解釈のテオリア』(倉林秀男、Z会)などもおすすめです。後者のタイプであれば、『
本格派のための「英文解釈」道場』(筒井正明、大修館書店)などがあります。
実際の取り組み方についてはそれぞれの本の冒頭にある「使い方」も参照して頂くことになりますが、一般的には英文を辞書を引きながら読み込み、自分なりの和訳を作成し、解説を読みながら自分の訳文を添削していくという手順をとります。意味が明確になったところで英文を音読していくとさらに効果的です。